社会人から看護学校を目指す、その前に検討してほしいこと

転職

看護師への転職を検討している社会人のみなさん、こんにちは。

わたしは社会人として5年働いた後に看護学校を受験し、今では看護師として7年目を迎えています。

これから同じ道を選択しようとしている方に向けて、今回の記事では学費や生活費といった経済面に触れていきます。

在学中の学費と生活費のリアル

まずは、わたしが卒業した看護学校の2025年度の学費について表を作成しました。

1年目2年目3年目
入学金100,000
授業料+実習費400,000400,000400,000
合計500,000400,000400,000

表にするまでもないシンプルな学費ですが、3年間の合計で130万円です。

これに教科書やユニフォームなどの細々した費用がプラスされます。

当時に比べると値上がりしているような…

それでも学費としては安い方だと思います。

学校によっては年間70万を超えるようなところも。

学費が安い学校は入学希望者も多く、そのため倍率や偏差値も高くなる傾向にあります。

次に生活費についてです。

住んでいる地域や実家暮らしかどうかによって差が出てきますが、社会人だった頃よりは確実に生活水準を下げる必要があります。

これは想像よりずっと大変なことです。

人生で一番お金がなかった時期はいつか、もしこの質問をされたら間違いなく看護学生時代と答えます。

寮費30,000
水道光熱費3,000
食費+おこづかい
(交通費もここから捻出)
30,000
合計63,000

かなりざっくりした数字ですが、当時の月額の生活費です。

お恥ずかしながら、スマホ代は母に助けてもらっていました。

個人差があると思いますのであくまで1例として参考にしてみてください。

あなたの現在の年収を捨てて、看護師になる価値はあるのか?

ここで看護学校を目指す前に、検討してみてほしいことがあります。

それは費用対効果について。

看護師になるためには最低130万円必要です。

ユニフォーム代や教科書代を考えると200万円弱の費用がかかると想定します。

新卒看護師の年収は450万円ほどです。

450万円の収入を得るために200万円の出費をすることは、ご自身にとって妥当なのか。

例えば、現在の年収を400万円とします。

3年間で得られる収入1200万円を捨てて、200万円かけて看護学校へ通うと1400万円をペイできるまでに何年かかるでしょう。

看護師になって50万円の年収アップになるわけですから、単純に計算すると1400÷50=28年となります。

実際は年収も上がっていきますし、もっと複雑ですが、社会人から看護師を目指すということはそれだけの犠牲を払うということを知っておいてほしいです。

参考までにわたしが何年でペイできたか表にしてみました。

社会人時代の年収240万円(240×3=720、720+200=920万円を何年でペイできるか)で計算

1年目2年目3年目4年目5年目
年収450万円460万円470万円490万円500万円
社会人時代との差+210万円+220万円+230万円+250万円+260万円
ペイできた金額残710万円残490万円残260万円残10万円+250万円

非常にわかりにくいかもしれませんが、要は社会人時代は低収入だったわたしの場合、5年目で年収が倍になり、ペイできたということです。

つまり現在の年収が平均並み(450万円前後)であれば、費用対効果を考えると社会人から看護師を目指すのはよく検討する必要があります。

ただし、配属される部署によって収入に差が生じます。

表は大学病院の手術室に勤務した場合の、大まかな年収です。

これが病棟やICUといった早い時期から夜勤に入れる部署に配属されると、年収は多いと100万円ほど変わってきます。

入学を検討している看護学校の学費と、現在の収入を考慮して、看護師になるという目標は経済的にどれくらいの価値があるのか。

そういった視点を持つことも大切です。

転職とは収入を上げる=市場価値を上げるために行うこと

転職を考える際に重要なのは、自分自身の「市場価値」と「価値観」をしっかりと見つめ直すことです。

「市場価値」とは、自分が現在持っているスキルや経験が、今の市場でどれほど評価されるかを指します。

今、働いている職場で年収に不満がある場合、あなたは安く買い叩かれていないか、まずはそれを知る必要があります。

転職エージェントを利用し、今すでに自分が持っているスキルを高く評価してくれる職場が他にないか、調べてみましょう。

これまで培ってきた経験を活かせる最善の道が、本当に看護師への転職なのか、他の道はないのか調べてからでも遅くはありません。

また、自分の「価値観」を再確認することも転職の重要なポイントです。

社会人から看護師を目指すということは、ほとんどの人にとって異業種への転職になるかと思います。

一般的に異業種への転職は、会社にとっても当事者にとっても以下の理由でリスクが高いと言われています。

  • スキルの再習得が必要になる(戦力となるまで時間がかかる)
  • キャリアのリセット感がある(これまで培ってきた経験が、直接的に看護の現場と結びつかないことがある)
  • ライフスタイルの変化(シフト制や夜勤への順応)

そこで重要になってくるのが自分の「価値観」です。

仕事に対してどのようなことに価値を感じるのか、その価値観は看護師とマッチするのか、考えてみてください。

リスクを負ってまで看護師になるからには、それ相応のメリットが得られなければいけません。

転職とは基本的にそうであってほしいと思っています。

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